Japanese
English
薬剤の臨床
妊娠初期の嘔吐に対するUrsoの使用経験
Clinical experience with "Urso" in vomitying in early stage of pregnancy
一宮 勝也
1
,
黒坂 浜郎
1
,
熊坂 高弘
1
,
須賀田 邦彦
1
,
畑中 貢
1
Katusya Ichinomiya
1
1東京医科歯科大学医学部産婦人科教室
pp.937-939
発行日 1961年11月10日
Published Date 1961/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202524
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はしがき
妊娠初期の云わゆる「ツワリ」に対しては古くから種々なる治療がなされて来たが,その本体が解明されていないために決定的な治療がないのが現状である。
しかし,妊娠中期になれば「ツワリ」は自然に消失してしまうものであるから,この時期まで妊婦の苦痛を出来得る限り取り除いてやれば妊娠の継続維持という目的を達することが出来る。われわれは先に妊娠が初期において,glucoseの代謝及びTCA cycleに何等かの影響或いは変化を与えるであろうことを想定し,また肝及び腎機能を亢進させることによつて妊娠現象に対しての妊婦自身の賦活をはかつて「ツワリ」を軽減しようと試み,結果を報告した(1958)。
Copyright © 1961, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.