Japanese
English
臨床研究
妊婦の皮膚機能に関する研究—特にT.T.C.反応に就いて
Studies on skin function of pregnant women, particularly on TTC test
庄司 忠
1
,
石津 坂一
2
,
松浦 巖
2
Tadashi Shoji
1
1岩国病院
2山口県立医科大学産婦人科教室
pp.719-725
発行日 1960年8月10日
Published Date 1960/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202253
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Ⅰ.緒言
わが国のように四季の温度差が比較的正しく循環する土地に生活する人々は気候の季節的な変化に応じて体温調節を行い乍ら諸代謝を合理的に変動せしめているのである2)4)6)7)。渡辺は健康日本人が四季の温度変化に適応し,更に馴化して生理的・生化学的諸反応を円滑に進める為に人体に於いては冬に交感神経系の緊張度がより亢まり,夏は逆に副交感神経系の緊張度が亢進するような態勢をとると述べた13)14)。
淵田3)は血清中のCaおよびK量,血液中の好中球,淋巴球,好酸球百分率を測定し原島・小川法に準じ自律神経系緊張状態を観察するに妊婦は季節的には秋或いは夏に副交感神経系緊張の方向に傾くが,冬季は最も強く交感神経系緊張状態に傾くと述べ,更にこの事は晩期妊娠中毒症が冬季に多いことと深い関連があるだろうと推測した。
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