Japanese
English
症例報告
子宮筋腫と誤診せる悪性変化を伴つた後腹膜筋腫の1例
A case of malignant retroperitoneal myoma misdiagnosed as uterine myoma
野口 正
1
,
須原 広保
1
,
渡邊 隆夫
1
,
鈴木 由彦
1
Tadasi Noguti
1
1新潟大学産婦人科
pp.539-541
発行日 1960年5月10日
Published Date 1960/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202216
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腹部腫瘍中,後腹膜組織より発生する腫瘍は比較的少く,これが診断は困難な場合が多い。Witzel, Goebell両氏は,後腹膜腫瘍とは,横隔膜と骨盤無名線の間において,腹膜後部に存在する腫瘍で,後腹膜組織より発生し,生殖器,膵臓,腎臓,脾臓等と関係を有せざるものである,と述べている。
従つて後腹膜腔内容に一致して,Fibrom, Li—pomが多く,ついでTeratomやGanglioneu—romやSympathicoblastom等が主たる腫瘍で,滑平筋腫は非常に少く,本邦に於て僅か4例の報告をみるのみで,これが悪性変化を起した症例に至つては1例のみである。
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