Japanese
English
薬剤の研究
超短時間麻酔剤Eunalの使用経験
Experience with ultra-short effective anesthetic Eeunal
小濱 正美
1
,
高木 忠一郎
1
,
松尾 宗郎
1
Masami Obama
1
1長崎大学医学部産科婦人科学教室
pp.69-72
発行日 1959年1月10日
Published Date 1959/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201890
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I.緒言
近年麻酔学の進歩発達に伴いわが領域に於ける長時間持続麻酔は非常に発達し手術手技の容易化に大いに貢献しているが,他方小手術に対する麻酔としては麻酔の導入覚醒が速かで蓄積作用の少く随伴症状として呼吸,血圧等に対する副作用の少いShort actingな麻酔法が望まれ,この面で静脈麻酔剤の果して来た役割はまことに大で就中代表的なBarbituratesの応用価値は今日実地医家の斉しく認めるところである。しかしながらBarbituratesの欠点として呼吸,血圧,脈搏,副交感神経に対する副作用が時に術者をして不安の念に駆らしめるのもまた事実で,遂にはAnti-barbiturates剤の出現をも見るに到り麻酔の覚醒への促進,Ultra short actingの麻酔剤が要望される所以もここにある。
Barbiturates以外にも最近Steroid核を有する比較的毒性の少いとされるHydroxydineや,またThiobarbituric acid系のThiamylalよりBaytenal,またThiopentalやThiamylalにそれぞれMethionineを加えたThiogenalが創製されてはいるが,これ等も充分に理想的静脈麻酔剤としての条件は満してはいない。
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