Japanese
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手術・手技・麻酔
内廻転術の経験
An experjence of internal version
久保田 一彦
Kazuhiko Kubota
pp.977-979
発行日 1958年12月10日
Published Date 1958/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201868
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緒言
周知の如く近時入院分娩の風潮は辺境の地にも及び,私も多少の入院,患家分娩を取扱つた。診療所開設以来日尚浅いため初産婦の入院分娩が多かつたが,さして特記すべき程の異常分娩は経験しなかった。しかし,恐らく今では実施されることはあるまいと思われる内廻転術を経験したので,其概要を報告す。
近時帝王切開術(以下帝切と略す)の普及発達のため内廻転術の如き母児共に危険を及ぼす虞れのある産科手術は恐らく行われる機会はあるまい。然乍,辺地にあっては毎常たやすく帝切が実施出来るとは限らない。いきおい無理な鉗子,穿頭術等により母児共に危険に陥らしめる場合がある。かかる時内廻転術は母児の救命術となり得ることあり,帝切乱用の傾向さえ見られる今日敢えて拙文を草し大方の御批判を乞う次第である。
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