Japanese
English
--------------------
Akromegalieを合併せる脳廻転状頭皮Cutis verticis gyrataの1例
A CASE OF CUTIS VERTICIS GYRATA WITH ACROMEGALY
野原 望
1
,
宮本 久美子
1
Nozomi NOHARA
1
,
Kumiko MIYAMOTO
1
1岡山大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Okayama University Medical School
pp.63-65
発行日 1962年1月1日
Published Date 1962/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203208
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.はじめに
脳廻転状頭皮とは,頭皮に過剰を生じ,皺襞の線状に縦走又は横走する幅1〜2cmの鐡漿と,これに平行な深溝を生じ,あたかも脳廻転の如き外観を呈する疾患である。1948年,Robertは,先天的素因に起因せる本症に就き,その第1例を報告した。その後Paggi (1884)等,精神病学者により,本症と精神薄弱・小頭症等の合併した数例が記載されその関係が論ぜられた。皮膚科方面では1906年,Jadassohnがドイツ皮膚科学会に於て本症の3例を報告してより注目を集め,相次いで1907年Unnaも症例を追加し,cutis verticisgyrataと命名した。本邦では1912年山田により第1例が報告され,今日約70例に達している。本症の合併症にAkromegalieを認めたとの報告が比較的多く,本邦でも太田,持尾,藤井,桐島,小林等によつて合併例が報告されたが,本症の約1/5に見られると言う。我々は最近本症に一致すると思われる1例を経験したのでここに報告する。
Copyright © 1962, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.