Japanese
English
薬剤の臨床
コルポスコピー並びに子宮腟部試切時におけるトロンビンの利用
Application of Thrombin in Colposcopy and Biopsy of portio vaginalis
滝 一郎
1
,
田中 哲夫
1
,
川端 健造
1
Ichiro Taki
1
1大阪大学医学部産婦人科
pp.813-814
発行日 1958年10月10日
Published Date 1958/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201836
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- Abstract 文献概要
近年癌の早期診断法に多くの改良,進歩が見られ,婦人科領域においても,子宮腟部癌の早期診断に種々の方法が併用実施されている。当教室では,腟内脱落細胞の塗抹染色及びAyre氏擦過法による細胞学的診断を行うと共に,Schiller氏ヨード反応,2%醋酸塗布法を併用したコルポスコピーにより腟部の撰択的試切を行い,その切除材料によつて必ず組織学的診断を行つて居る。
コルポスコピーによる腟部の所見は極めて複雑で,悪性変化を示す癌巣を発見するためには詳細な観察を必要とする場合が多い。しかしわれわれの対象となる例の多くは,腟部に慢性糜爛を有しているので,コルポスコピーの実施中に糜爛粘膜より容易に出血し,観察を妨げ,簡単な清拭のみでは止血せず困惑することが屡々である。
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