Japanese
English
手術・手技・麻酔
高濃度ベルカミンSによる腰麻法—婦人科開腹術に応用して
Spinal anesthesia utilizing highly concentrated percamins
森 新太郎
1
Shintaro Mori
1
1新大阪(住友)病院
pp.353-357
発行日 1958年5月10日
Published Date 1958/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201753
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I.緒言
下腹部手術に応用して有効,安全なる腰麻を得るためには理論的に言つて知覚神経麻痺は胸椎第8〜7番に及ぶを要し,反面運動神経麻痺は胸椎第9番以下にあるを要す。これが結論である。それは婦人科手術の如く下腹部を対照とする際は知覚神経麻痺は精々剣突部までゝよい。また手術操作に必要なる腹壁筋弛緩は臍部までゝ結構である。それ以上に運動神経麻痺を起す必要ないのみならずそれ以上の運動神経麻痺上昇の際は末梢血管支配の交感神経遠心性繊維の余分の麻痺のため患者の状態に不利を来す事が当然予想されるからである。
以上の如き麻痺の状態を如何にすれば得られるか。次に婦人科手術の如く途中より骨盤高位を採る場合は如何になるかを予め研究しそれに基づいて使用法を定めそれによる使用成績を検討してみて一応の結論を出した。
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