Japanese
English
速報
ブドウ球菌のファージ型別について
On the classification of staphylococcus utelizing badteriophage
水野 重光
1
,
松田 静治
1
,
陳 以烜
1
,
高田 道夫
1
Shigemitsu Mizuno
1
1順天堂大学医学部産婦人科学教室
pp.730-733
発行日 1956年10月10日
Published Date 1956/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201440
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
ブドウ球菌の分類に関してはRosenbach(1884),Passet(1885)が色素産生能によりStaphyloco-ccus pyogenes aureus (黄色),Staphylococcuspyogenes albus(白色),Staphylococcus pyo-genes citreus(橙色)の3型を区別し今日に及んでいるが,一方Cowan(1939)1)等により血清学的分類も試みられ,更に近年バクテリオファージがブドウ球菌の型別分類法として応用されて来た。この方法は1942年Fisk2)により初めて発表され,次いで1945年Wilson及びAtkinson3)の記載があるが,本法の実用化はWilliams等(1952)4),Blair & Carr(1953)5),Jackson等(1954)6)により進められ,イギリス,オーストラリア,カナダ及びアメリカ等において大規模に普及されようとしている。ブドウ球菌のファージ型別は臨床並びに疫学方面への応用が広く,種々の研究,特に食中毒,感染症及び病院感染における感染源,感染経路の追求等に関する意義は大きく,今後この方面の研究に大きな進歩をもたらすものと信ずる。
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.