症例研究
胎盤製劑による尋常性痤瘡の治驗
黑田 和夫
1
,
中村 亮
1
1順天堂大學醫學部皮膚科教室
pp.483-484
発行日 1953年8月10日
Published Date 1953/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200883
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本症は周知の如く,主として思春期の青年男女をおかし比較的難治で,治癒後も醜形を残して,美容上患者に與える精神的苦痛が大きく,その治療にあたつては,われわれ臨床家を困却させることが少くない。近時内分泌學の進歩により,その原因を性ホルモンの失調に求めようとする考えがあり,略々一致した見解となりつゝあるようである。かゝる考えにもとづいて性ホルモンのほか,胎盤ホルモンも使用され,Andrews,村山,矢村,安田およびWay等はこれによつてよい效果を得たと報告している。われわれも興和化學より提供をうけた胎盤製劑スメニンを使用して尋常性痤瘡を治療し,みるべき成績を得たので報告する。
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