速報
ワゴスチグミン及卵胞ホルモン同時1回注射による妊娠鑑別法
津久井 寿
pp.97-99
発行日 1953年2月10日
Published Date 1953/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200789
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ワゴスチグミン注射による妊娠鑑別法は,1940年Samuel Soskin等が予定月経より遅延する事3日乃至42日の婦人49名に0.05%Prosti—gmin methylsulfate 1〜8ccを1〜3日連続注射してFriedman氏反應陽性の23名には何等の作用を及ぼさなかつたのに,陰性の26名には30〜78時間で月経を発来させたと発表したのに始る。Prostigminと同一組成とされるワゴスチグミンを以て,金子氏は上膊に1日1cc宛3日間連続注射し妊娠でない21名中20名に出血を認め妊婦114名に出血をみず,渡辺氏は1日1cc宛3日間連続上膊に注射し7人の非妊婦に2〜9日で出血を起させ妊婦19名に出血をみなかつたと云う。
卵胞ホルモン注射による妊娠鑑別法は1948年Garettにより発表せられ1mgの油性estroneを3回注射して19人の非妊婦に平均44時間で月経を起させ得たと云う。日本では河辺氏が1mgのオイベスチンを隔日に3回上膊に注射して12人の非妊婦に出血を起させ33名の妊婦には出血が起らず,並木氏は油性ロバール5万單位を3日間連続注射して非妊婦14名に出血を起させ,的野氏はエストラジンベンツアート1万單位浮游液を3日注射して非妊婦26名に月経を招来させたと云う。
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.