原著
在胎日數の調査
田中 益雄
1
,
高橋 孜
1
1三重縣立醫科大學産婦人科教室
pp.226-228
発行日 1951年6月10日
Published Date 1951/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200492
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緒言
私達は昭和24年6月より昭和25年7月まで過去1ヵ年に於いて當院産婦人科にて取扱いました分娩患者及び2,3の助産婦の援助によつて四日市地區に於ける職業を工員及び工業關係者の妻にして正規分娩を行つた約700例の中から規則的なる月經周期30日を有し最終月經の確實なる者の中より528例を選び,在胎日數についてこれを觀察しましたのでこゝに報告します。
1936年Hans Rupp氏は妊娠持續期間について次の如く云つています。即ち妊娠持續期間は生物學的現象に依つて決定せられる問題であるから,唯簡單に數學的に決定される數量ではなく吾人の批判力に依つては究明され難い一定の動搖性を有していると。妊娠持續日數即ち在胎日數とは妊娠成立してより分娩に至るまでの日數を稱するのでありますが,本觀察に於いては狹義に解しても自然的に分娩の發來したるもののみに限定しています。即ち狹義の在胎日數であります。而して私達は妊娠成立の日を確實に知る事は不可能で便宜上最終月經第1日より起算し分娩當日を加えた總日數を以て所謂狹義の在胎日數としています。
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