研究報告
麻疹及び百日咳の疫學的調査—特に罹患者實數と屆出數との關係について
小宮山 新一
1
,
草間 京子
1
,
富井 久子
1
,
小濱 泰子
1
1川崎市中央保健所
pp.231-233
発行日 1951年11月15日
Published Date 1951/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200961
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川崎市中央保健所管内に於ては昭和24年後半より25年にわたり百日咳の流行をみ,又26年2月より麻疹の流行をみたが(第1表)その罹患實數と屆出數との間に相當な差が考えられ,屆出數のみを以て地區の患者發生數と見做したならば疫學的に大きい誤りを冒す危險がある事を痛惑したので本年5月各種調査と併せ小兒傳染病中特に麻疹と百日咳を重點として實態調査をした調査の對象となつたのは川崎の西北に位する古市場という面積1.1平方粁人口7950を有する工員家族の住宅地で年齡構成の上からは10歳以下の小兒と30〜50歳の壯年層が多く比較的靑年層が小い特長を持つている。調査方法は市民臺帳から任意に抽出した500世帶を訪問し聽取りの上特定の用紙に記入する方法を用いた。
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