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生理的收縮輪の臨床的観察(その2)—分娩編(前號つゞき)/産褥編
山田 達郞
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1慶應義塾大學醫學部産婦人科教室
pp.108-114
発行日 1949年3月10日
Published Date 1949/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200183
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第5項.分娩論因子と輪高との關係.
分娩諸因子が輪上昇に如何なる關係を有するかを検討するだめに,母體側並に胎兒側諸因子及び分娩時間と輪高の相關係數を求めた.母體側因子として,數學的に表現出來るものとし骨盤計測値を用いた.
先づ棘間經と子宮口10cm開大時輪高との相關係數は0.06,側結合線と子宮口10cm開大時輪高は0.08で共に有意義ならず,次に胎兒側因子として兒體重と子宮口10cm開大時輪高との相關係數は−0.12,同じく撥露時輪高とは−0.15,次に兒身長と10cm開大時輪高は0.06,同じく撥露時輪高とは0.07,兒頭圍と子宮口10cm開大時輪高とは0.01,同じく撥露時輪高とは0.04,大横經經と全開大時輪高とは0.14,十斜經と撥路時輪高0.04となり相關係數はすべて有意義でない.最後に分娩第1期時間と10cm開大時輪高は0.06,第2期時間と撥露時輪高と10cm開大時輪高の差の相關係數は0.14,之等も又有意義でない.
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