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原發性卵巣絨毛上皮腫に就て—附統計的觀察
山田 千里
1,2
,
佐藤 一男
3
1東北大學醫學部産婦人科教室
2國立仙臺病院産婦人科
3宮古市共濟病院産婦人科
pp.19-24
発行日 1949年1月1日
Published Date 1949/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200159
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緒言
絨毛上皮腫は極めて稀に卵巣にも原發し,その最初の報告はKleinhans (1902)と言はれてゐる。之に妊娠生と畸形腫性とが區別せられ,先行妊娠と關聯のある眞性卵巣絨毛上皮腫にはKleinhans,Iwase (1908),Fairbairn (1900),A.Seitz (1915),Ries (1915),Sunde (1921),大城(1922),Dougal(1924),吉川—堀永(1937),齋藤—爲我井(1938)等の報告がある。之に對して妊娠と關係のない少女或は男性胚腺に認められるものは(Schlagenhaufer,Risel,Sternberg,Tackson,Schmorl,Fritz,Oberndorfer,Monod,Carnot,Döderlein等)畸形腫と見做され未分化幼蒼外胚葉がTrophobl—as ea樣發育をとげて絨毛上皮腫と同樣の腫瘍を形成するものであると考へられ,Klaften (1934)は前者をChorioepithelioma gestationi,後者をChorioepithelioma teratomatosum (Chorio—teratoblastoma ovarii)と稱へた。卵巣絨毛上皮腫が極めて稀なものであることはKlaftenがWien大學婦人科での惡性卵巣腫瘍183例中に僅か1例を見出したたこと,當教室では未經驗であること,本邦では僅かに7例(大城,槇−武田,村田,安住,岩下,吉川−堀永,齋藤−爲我井)のみで外國でも約30例にすぎないことから明らかである。
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