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尿管腟瘻の「レ」線照射療法について(第2報)
伊東 尚生
1
,
伊東 喜代子
1
1岐阜市民病院産科婦人科
pp.117-121
発行日 1948年6月1日
Published Date 1948/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200119
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第1章 緒言
嚮きに余等は産科婦人科紀要、第25卷、第5號(昭和17年5月)誌上に於いて、岡林式系統的廣汎性子宮癌剔出手術後に形成した12例の尿管腟瘻患者に前處置として水銀劑並に葡萄糖を注射し、然る後患側腎に「レ」線照射を行ひたるに、觀察中の3例を除き、その他の全例即ち9例に於いて尿管腟瘻を治癒せしめ得たる事を報告した。其後尿管腟瘻患者に「レ」線照射を試みた症例の報告には接しない樣である。依つて今囘は、當時未だ觀察中であつた右の3例の其後の成績に、更に新しく照射した5例の成績を追加し、且つ尿管腟瘻は手術的療法によらなくとも「レ」線照射に依つて殆んど常に治癒せしめ得ることを重ねて強調し度いと思ふ。
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