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尿管腟瘻について
藤井 忠
1
1熊本醫科大學産科婦人科教室
pp.218-225
発行日 1949年6月10日
Published Date 1949/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200211
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緒言
吾人婦人科醫として臨床に從事するものの最も頭腦を痛ましめるものに子宮癌手術,就中廣汎性子宮全剔出術後發生する尿管腟瘻がある.抑本症は存外少いもので産科手術又は腟式子宮全剔出の際時々見られたが,Wertheimが腹式廣汎性子宮全剔出術を創めてから俄にその數増加したものでその研究は全世界に於て行われその原因的研究やら治療やら批評やらが發表されて居るが,今日いまだに満足な成績を擧げ得ないのは甚だ遺憾とするところで,今後更に研究すべき幾多の難問題が殘されいてる.要するに本問題は吾人臨床家の是非とも心得べき緊要な部門である故,こゝに文献の概要を述べ參考に供したいと思う.
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