今月の臨床 妊婦のアレルギー・自己免疫・炎症性疾患─病態と妊婦管理の新しい知見
炎症と妊娠
3.腎疾患と妊娠
中西 功
1
1大阪府立母子保健総合医療センター母性内科
pp.467-474
発行日 2014年5月10日
Published Date 2014/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103780
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●かかりつけ医を対象とした慢性腎臓病(CKD)の概念が提唱され,わが国のみならず広く世界に急速に広がっており,CKD分類を用いた妊娠例の報告が増えている.
●CKD stageが高くなるごとに,母体および胎児への有害事象は高くなる.
●CKDをきたす基礎疾患は多くあるが,IgA腎症,糖尿病性腎症,ループス腎炎など原疾患も考慮した妊娠中および産後の管理が必要となる.
●CKD患者では加重型妊娠高血圧腎症をきたす頻度が高く,バイオマーカーを用いた発症予測因子の検討も行われている.
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