産婦人科医療--明日への展開 Pre-Pregnancyの諸問題
合併症婦人の妊娠対策—腎疾患
猿田 享男
1
Takao Saruta
1
1慶応義塾大学医学部内科学教室
pp.342-343
発行日 1983年5月10日
Published Date 1983/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206805
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諸種腎疾患を有する患者が妊娠した場合には,健常者の場合に比し妊娠中毒症を発症しやすく,早産,死産の頻度が高いばかりでなく,母体が危険にさらされることも少なくない。それゆえ,前もって腎疾患を有することが明らかな場合には,いかなる腎疾患を有し,腎機能障害や血圧がどの程度であるのか,さらにその腎疾患が数年のうちに完治する可能性があるのか否か,等を検討した上で,妊娠の可否を決定する。その際,患者の年齢,既に子供を有するか否か,また既往歴や家族歴も重要な指標となる。
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