増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
婦人科編
II 内分泌・不妊
機能性子宮出血
氏原 悠介
1
,
前田 長正
1
1高知大学医学部産科婦人科
pp.52-54
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103668
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疾患の概要
機能性子宮出血は日本産科婦人科学会の定義では,「器質的疾患を認めない子宮からの不正性器出血」とあり,出血傾向をきたす内科的疾患(血液疾患,肝疾患,抗凝固薬などの薬剤服用)も含まれる.妊娠と器質的疾患(炎症,腫瘍,外傷など)が除外された場合に機能性子宮出血と診断する.
有経婦人においてどの年代でも起こり,不正性器出血の約30%を占める.ホルモン分泌様式からは,エストロゲンの持続による破綻出血とエストロゲン・プロゲステロンの減少による消退出血に分類される.また,排卵の有無によって,排卵性出血と無排卵性出血に分類される.
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