症例
後腹膜に再発を認めた子宮頸部ブドウ状肉腫の1例
高林 あゆみ
1
,
中嶋 達也
1
,
椹木 晋
1
,
神崎 秀陽
1
,
土屋 邦彦
2
1関西医科大学産婦人科
2京都府立医科大学小児科
pp.639-644
発行日 2013年6月10日
Published Date 2013/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103427
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要旨
子宮頸部のブドウ状肉腫で,手術と化学療法を施行後,再発した症例を経験した.患者は未経妊.不正性器出血を主訴に近医を受診し子宮頸部ポリープと診断,切除されたが,短期間で腫瘤の再発を認め,当院へ紹介された.腫瘤を一部切除しブドウ状肉腫と病理組織診断された.子宮頸部に腫瘍が限局していたことから,円錐切除術を行った.術後病理組織診断は子宮頸部上皮内癌を伴うブドウ状肉腫で,IRS(Intergroup Rhabdomyosarcoma Study-V)分類に基づきstage 1,groupIIと診断し,ビンクリスチンとアクチノマイシンDの2剤(VA)による術後化学療法を施行した.しかし,化学療法終了後1か月で後腹膜に8 cm大の腫瘤を認め,亜全摘を行った.病理組織診断はSarcoma NOS with anaplasiaで,組織像を変換した転移再発と考えられた.現在ビンクリスチン,アクチノマイシンD,シクロホスファミドとイリノテカンの4剤併用(VAC+CPT-11)の化学療法を施行している.
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