連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール
帝王切開時にアナフィラキシーショックを生じた1症例
別宮 史朗
1
1徳島赤十字病院産婦人科
pp.414-417
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103306
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症例
患者
29歳,1経妊1経産.身長 : 164 cm,体重 : 65 kg.
既往歴
前回の分娩(4年前)は骨盤位のため,他医で帝王切開.ほかは特記すべき事項なし.薬剤アレルギーなし.
現病歴
妊娠16週時に当院を初診.妊娠経過は順調で選択的帝王切開術を予定していた.妊娠35週6日,腹部緊満の継続と羊水様の帯下があり来院した.破水は否定されたが,頸管長は9.5 mmでfunnelingを認めたため,切迫早産と診断し入院,リトドリン(ウテメリン®)の点滴(50 μg/分)を開始した.妊娠36週5日に陣痛が発来したため,リトドリンを中止し,帝王切開術を行った.
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