連載 Estrogen Series
子宮摘出に伴う予防的両側卵巣摘出術(4)―子宮摘出およびそれに伴う卵巣摘出の有無は更年期における気分・不安状態には影響しない
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.686-687
発行日 2012年7月10日
Published Date 2012/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103105
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女性の気分・不安状態と子宮摘出術(hysterectomy)は関連があるのだろうか? さらにその場合,両側卵巣摘出術を伴う場合と伴わない場合では,差があるのだろうか.また,自然に起きた更年期に伴う気分の変化というものもあるのではないだろうか.Gibsonら1)はこれら3者の場合を調べてみた.
対象は42~52歳の女性で,毎年インタビューを繰り返して追跡し,10年間の経過を観察した.総数1,970名で,この10年間に90.9%(1,793名)に更年期が自然に発生し,3.9%(76名)は卵巣保存をした子宮摘出術を経験し,5.2%(101名)は両側卵巣摘出を伴う子宮摘出術を経験した.
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