オフィス ギネコロジー 女性のプライマリ・ケア
IV 妊婦
母子感染の管理―(2)トキソプラズマ,サイトメガロウイルス,パルボウイルスB19
山田 秀人
1
,
谷村 憲司
1
,
蝦名 康彦
1
1神戸大学大学院医学研究科外科系講座産科婦人科学分野
pp.166-174
発行日 2012年4月20日
Published Date 2012/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103040
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◆日本では毎年,先天性CMV感染で約1,000人,先天性トキソプラズマ感染で136~339人が後障害を起こす.
◆日本では全妊婦の0.21~0.27%が,妊娠初期にトキソプラズマ初感染を起こすと推計される.
◆トキソプラズマIgMやCMV IgM陽性の半数以上は本当の初感染ではなく,persistent IgMや偽陽性である.
◆トキソプラズマIgMやCMV IgM陽性者には,IgG avidity検査が初感染の同定に有用である.
◆トキソプラズマ,CMV,PVB19の胎内感染の出生前診断として羊水PCR検査の選択肢がある.
◆抗体陰性妊婦に対しては,妊娠中に初感染が生じないように教育・啓発を行う.
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