今月の臨床 子宮頸癌─予防と妊孕性温存のための治療戦略
予防戦略
3.HPVワクチンの臨床試験成績update
吉川 裕之
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科婦人周産期医学
pp.1216-1219
発行日 2011年10月10日
Published Date 2011/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102802
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臨床試験でHPVワクチンの予防効果が確認されたのは,HPV16/18の持続感染と前癌病変であるCIN2/3,AIS発生についてであり,未感染者には100%近い効果がある1, 2).臨床治験ではおよそ15~25歳を対象としているが,一般対象にワクチンを接種する場合に100%近い効果があると誤解してはならない.あくまでHPV16やHPV18に未感染の場合である.治験の対象は数万人に達するが,関連のある重篤な有害事象は皆無に近い.2価ワクチン(HPV16/18,サーバリクス®)と4価ワクチン(HPV6/11/16/18,ガーダシル®)がある.HPVワクチンの最新(2009年以降)臨床試験データや勧告について紹介する.
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