今月の臨床 婦人科内分泌療法─病態の理解と正しい診断に基づく対処・治療のポイント
不妊・避妊
2.卵巣性排卵障害
齊藤 寿一郎
1
,
石塚 文平
2
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院産婦人科
2聖マリアンナ医科大学産婦人科
pp.475-477
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102635
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1 概 念
正常な月経周期は,視床下部─下垂体─卵巣系の内分泌,各種のホルモンの相互作用によって形成されている.このうち中枢性や卵巣性に問題が生じて卵胞が発育しないと排卵障害が起こり月経異常や不妊症を招く.不妊症の原因の約半数は女性側の因子であり,なかでも排卵障害は大きな位置を占めている.
卵巣性排卵障害とは卵巣がゴナドトロピンに反応しないために起こる排卵障害である.卵胞発育が起こらずLH,FSHがともに高値を示す高ゴナドトロピン性卵巣機能不全となるため診断は比較的容易である.
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