症例
陰核に発生した顆粒細胞腫の1例
朝野 晃
1
,
早坂 篤
1
,
櫻田 潤子
2
,
島 崇
1
,
和田 裕一
1
1独立行政法人国立病院機構仙台医療センター産婦人科
2独立行政法人国立病院機構仙台医療センター臨床検査科
pp.108-111
発行日 2010年1月10日
Published Date 2010/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102266
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症例は34歳.主訴は陰核部の腫大と掻痒感であり,1.5cm大に腫大した陰核を認めた.生検で顆粒細胞腫の診断であったため,陰核を含む周囲の皮膚・皮下組織を含めて摘出した.陰核の真皮から皮下組織にかけて2.5×2.0×2.0cmの被膜を有さない白色充実性結節を認め,組織学的に顆粒細胞腫の組織像であった.免疫組織染色では,S-100,NSEが陽性であった.術後6か月を経過するが再発・転移は認めていない.陰核に非常に硬い腫瘍を認めた場合には顆粒細胞腫の可能性もあり,鑑別診断には積極的に生検をすることが必要であると思われた.
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