今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス
II 不妊の治療 D生殖補助医療(ART)
【調節卵巣刺激法】
70.ゴナドトロピン反応不良例への調節卵巣刺激法について教えてください.
福井 淳史
1
,
藤井 俊策
1
,
水沼 英樹
1
1弘前大学医学部産科婦人科
pp.555-557
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102059
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最近の平均初婚年齢および初産年齢の上昇に伴い,挙児希望年齢も高まりをみせている.さらに第二次ベビーブーム世代が30歳台後半を迎える現在,比較的高齢になってから挙児希望を主訴に訪れるカップルが増加している.妊孕能は30歳頃から次第に低下することが知られており,35~40歳をすぎると急激に低下し,一般には41歳が妊孕性の終了時期と考えられる1).このような患者においては卵巣の反応性も低下していることが多く,排卵誘発治療に苦慮することも多い.また,若年者においても排卵に至るまでに非常に多量のhMG製剤を必要とするものや,きわめて少数の卵胞発育しか認められない,いわゆるpoor responderが存在しており,これらの症例の卵巣予備能を知ることが反応性を予測するうえで有用である.
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