今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス
II 不妊の治療 A女性因子に対する薬物療法
【ゴナドトロピン療法】
42.ゴナドトロピン製剤投与法の変法について教えてください.変法は,一般的方法より優れているのでしょうか.
伊藤 理廣
1
,
五十嵐 茂雄
1
,
岸 裕司
1
,
今井 文晴
1
,
峯岸 敬
1
1群馬大学医学部附属病院周産母子センター
pp.459-461
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102031
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[1]一般的なゴナドトロピン療法とは
月経(あるいは消退出血)開始3~5日後にhMG(HMGテイゾーなど)を150単位連日投与し,卵胞発育を促し,超音波断層法にて首席卵胞の平均径が18mmを超えた時点で,hCG製剤(プレグニール®,ゴナトロピン®など)5,000単位投与し,排卵へ導く治療法である.通常1週間から10日間の投与でhCG切り替えとなる.発育不良のときはさらに75~150単位ずつ増量する場合もある.hCG投与日あるいは翌日にタイミングをとるように指導するか,人工授精を計画する.多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syndrome:PCOS)では,hMGは原則禁忌であり,この場合は月経3~5日後にpureFSH(フォリルモP®など)を用いる.リコンビナント製剤も使用可能だが,保険適用はない1, 2).
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