連載 病院めぐり
深谷赤十字病院
高橋 幸男
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1深谷赤十字病院
pp.279
発行日 2009年3月10日
Published Date 2009/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101985
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深谷赤十字病院は昭和25年に内科,外科,放射線科の3科,60床をもって開設されました.その後,移転と増改築を重ね,現在20科,459床の総合病院として埼玉県北部における基幹病院の役割を担っています.この間,救命救急センター,地域災害医療センター,地域がん診療連携拠点病院の指定を受けるなど病院機能が充実されるとともに,昭和34年に併設された産婦人科おいても平成10年に地域周産期母子医療センターの認定を受けています.
現在,産婦人科常勤医は5名で,これに大学から数名の非常勤の応援を得て,一般の産婦人科診療はもとより,良性・悪性の婦人科疾患手術と正常分娩からハイリスク妊娠の周産期管理まで幅広く手がけています.年間分娩数は約700件で近年はほぼ一定ですが,手術数は約400件でここ数年増加傾向にあります.特に当院では既往帝切後妊娠,骨盤位,双胎妊娠はほぼ全例選択的帝切にしていることから,最近は全産婦人科手術における帝王切開術の割合が約70%に達しています.このため定時手術日に予定できる婦人科手術は週2件程度に制限せざるを得ず,婦人科良性腫瘍の手術は現在約5か月の予約待ちをお願いしています.また,悪性腫瘍の手術はその大半を県内外の施設に紹介させていただいている状態です.手術枠の拡大は病院全体の課題でもありますが,そのためには麻酔科医の増員が必要であり,短期間での解決は困難と考えています.
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