特集 助産婦—隆盛か衰退か
—こうすればできる施設内での専門性の発揮—深谷赤十字病院の助産婦活動
新井 登美子
1
1深谷赤十字病院産婦人科病棟
pp.292-297
発行日 1994年4月25日
Published Date 1994/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900998
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はじめに
一人の女性にとって,妊娠・出産・育児の体験は一生のうち何度もあるわけではない。この貴重なドラマチックな体験に,助産婦の与える影響は大きい。
助産婦は,妊娠・分娩・産褥の経過が生理的な正常範囲内にとどまるように指導し,正常妊産褥婦のケアを実施する専門職である。しかし,助産婦にとって入院時が産婦と初対面で,分娩時のみにかかわるのでは,助産婦としての専門性は活かしきれず,産婦に助産婦という職種を印象づけるのはむずかしい。深谷赤十字病院では,名札に「助産婦」という文字を入れ,助産婦外来開設で外来時から接するようになって,やっと「助産婦さん」と呼ばれることが多くなってきた。
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