今月の臨床 婦人科がん検診
正診率向上のための要点
4.卵巣癌 1)超音波によるスクリーニング
木村 英三
1,2
1東京慈恵会医科大学産婦人科学教室
2東京慈恵会医科大学附属第三病院産婦人科
pp.70-75
発行日 2003年1月10日
Published Date 2003/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101105
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はじめに
経腟超音波断層法の発達により付属器病変の診断は一般外来ならびに検診センターなどで即時に,手軽に,そして正確に行えるようになった.とくに従来の経腹法と比べると,小さな病変の描出能,皮下脂肪などに影響されない腫瘍内部構造や内容物の観察能,卵管病変や傍卵巣病変の診断能などで良好な成績を示している.卵巣癌検診の分野でも経腟超音波断層法を積極的に利用する試みがいつくか報告されている.本稿では,超音波断層法を中心とした卵巣癌検診の現状と問題点ならびに良・悪性の鑑別における留意点を述べる.
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