連載 臨床試験
当院婦人科症例における下大静脈フィルターの使用経験
中田 真一
1
,
本久 智賀
1
,
羽田 祥子
1
,
橋口 裕紀
1
,
津田 浩史
1
,
深山 雅人
1
,
川村 直樹
1
,
伊藤 彰
2
,
土師 一夫
2
1大阪市立総合医療センター婦人科
2大阪市立総合医療センター循環器内科
pp.328-332
発行日 2003年3月10日
Published Date 2003/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101064
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●はじめに
婦人科などの骨盤内手術で深部静脈血栓症(deep vein thrombosis : 以下,DVT)の頻度が高いことは以前より知られており,特に悪性腫瘍はその危険因子の1つとして知られている1).最近,婦人科領域でもDVT由来の肺塞栓症(pulmonary embolism : 以下,PE)の予防として下大静脈フィルター(inferior vena cava filter : 以下,IVC―F)が注目されている.今回われわれは,骨盤内腫瘍の周術期4例と卵巣癌術後化学療法中の1例でDVTまたはPEが診断もしくは予想され,IVC―Fを留置する機会を得た.各症例を呈示し,婦人科におけるIVC―Fの適応について考察する.
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