今月の臨床 ホルモン補充療法を再考する
HRTの適応を再考する
3.生殖器・泌尿器の萎縮
進 純郎
1
1葛飾赤十字産院
pp.791-793
発行日 2003年6月10日
Published Date 2003/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100900
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はじめに
女性生殖器の中でも子宮は性ホルモンの重要な標的器官である.性成熟期に40~50 gであった子宮は,妊娠すると性ホルモンを多量に浴びて妊娠末期には50倍以上に肥大する.しかし,分娩終了後には再び急速に萎縮し,元の大きさに戻る.分娩後長期にわたり授乳を続けていると無月経が続き,授乳性子宮萎縮が生じる.
更年期から老年期にかけてはエストロゲン分泌の低下に伴い,老人性子宮萎縮や腟・外陰の萎縮が生じる.泌尿器においては閉経以後エストロゲンの低下に伴い尿道粘膜の萎縮が生じ,尿道閉鎖圧が低下し尿失禁が発生する.
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