今月の臨床 思春期のヘルスケアとメンタルケア
思春期診療の実際とカウンセリング
7.思春期の性感染症
野口 昌良
1
1愛知医科大学産婦人科学教室
pp.1182-1185
発行日 2003年9月10日
Published Date 2003/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100836
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はじめに
ティーンエイジャーの女性が産婦人科受診に訪れたとき,そのうちの4人に1人はクラミジア・トラコマティスに感染しているといわれるほど思春期女性にクラミジア感染症は多い.
産婦人科を訪れる何かの理由があるわけであるから,ほとんどが性体験があると考えるべきで,日常のセックスライフを背景にクラミジア感染症だけではなくさまざまな性感染症が存在する.
帯下感,外陰掻痒感,下腹痛,性交痛,パートナーの性感染症,そして無月経などを主訴として産婦人科の門をたたくわけである.
妊娠診断薬はコンビニエンスストアで容易に入手可能であり,女性が自分で調べることも日常的に行われている.したがって,以前に増して初期妊娠の無月経症状で受診することも多く,世の中は大きく様変わりしてきている.
若年女性の性感染について簡単に述べてみたい.
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