今月の臨床 思春期のヘルスケアとメンタルケア
思春期診療の基礎
3.思春期の精神発達
牛島 定信
1
1東京慈恵会医科大学精神医学講座
pp.1149-1151
発行日 2003年9月10日
Published Date 2003/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100828
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思春期とは
産婦人科学や小児科学は,第二次性徴の到来をもって思春期の始まりとしているようであるが,精神医学では親子関係が決定的に変化する14歳をもって始まりとする.終わりにしてもそうである.前者では18歳を指標にしているようであるが,精神医学では23歳ぐらいを終結とする.また,精神医学では,青年期という用語を使用することが多い.精神医学においては,思春期pubertyは第二次性徴の影響を受けて変化する心性の展開に対して使用し,青年期adolescenceは社会的影響(社会的役割など)で動く心性に対して使用する.したがって,この発達段階の最初のころを思春期,後半を青年期と捉えることになるが,一般には両者は同義語として使用されることが多くなった.
以上を踏まえて,思春期発達を素描することにする.
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