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特集 ICD-11のチェックポイント
児童思春期の精神障害
Mental Disorders in Childhood and Adolescence
松本 ちひろ
1
Chihiro Matsumoto
1
1日本精神神経学会
1The Japanese Society of Psychiatry and Neurology, Tokyo, Japan
キーワード:
ICD-11
,
Developmental perspective
,
Lifespan approach
,
Autism spectrum disorder
,
ADHD
Keyword:
ICD-11
,
Developmental perspective
,
Lifespan approach
,
Autism spectrum disorder
,
ADHD
pp.301-309
発行日 2019年3月15日
Published Date 2019/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205797
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抄録 ICD-11では発達的視点が全面的に取り入れられた。ICD-10では,知的障害や自閉症をはじめとする発達障害以外の障害は,それが主に児童思春期に発症するものであれば,発症時期を中核的特徴として「F9小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害」において扱われていた。それがICD-11では,臨床症状の特徴や発症の誘因の観点から再概念化・再分類されたのである。さらに,これまで児童思春期とは直接関連付けてこられなかった精神障害についても,それが子どもで出現した際にはどのような特徴があるのかを詳細に記述する試みがなされている。本稿では,個々の障害における診断要件の主な変更点を紹介するとともに,より総論的視点からICD-11に期待される役割と今回の改訂での種々の変更が持つ示唆についても考察した。
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