連載 症例
巨大子宮筋腫によりSIRS(systemic inflammatory response syndrome : 全身性炎症反応症候群)を起こしていたと考えられる1症例
中村 学
1
,
水竹 佐知子
1
,
児玉 美央子
1
,
田口 宏中
1
,
富田 初男
1
,
安藤 昭彦
1
,
三宅 康史
2
1さいたま赤十字病院産婦人科
2さいたま赤十字病院救急医学科
pp.1329-1333
発行日 2003年10月10日
Published Date 2003/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100823
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
SIRS(systemic inflammatory response syndrome : 全身性炎症反応症候群)とは,1992年のCritical Care SocietyとAmerican College of Chest Physiciansの合同会議で提唱されたもので,sepsisの概念に含まれる宿主の反応を客観的に診断するものさしとして誕生したもので,表11)のように定義される.この会議ではsepsisを感染症によるSIRSと位置づけている.子宮筋腫にてSIRSを起こしショックになる報告は少ない.今回われわれは,巨大子宮筋腫に感染を起こしseptic shockをきたした症例を経験し,Swan―Ganzカテーテルを用いた循環動態管理により適切な治療ができ救命できたので報告する.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.