今月の臨床 周産期の難題を解く―最新のエビデンスを考慮した解説
分娩管理
7.早産帝切の切開方法は?
岡田 喜親
1
,
前田 眞
1
1県西部浜松医療センター産婦人科
pp.1308-1311
発行日 2003年10月10日
Published Date 2003/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100818
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はじめに
近年の新生児医療の進歩には著しいものがあり,極小低出生体重児や超低出生体重児の予後は飛躍的に改善され,在胎22週の生存例も報告されるに至った.このような極小低出生体重児や超低出生体重児の分娩は,母体側か胎児側のどちらか,または両者の適応によって早産させざるを得ないような状況であることが多い.このような状況下において,産科サイドとしてはいかにstress freeな状態で児を娩出し,新生児医療を開始するかが求められている.そしてそれが児の予後の改善に大きく関与することも判明してきた.分娩様式決定の際,特に早産帝切の子宮切開方法には確固たる適応基準がなく,各施設や術者の判断にゆだねられているのが現状であろう.そこで今回,1999年から2002年までの4年間に当センターにおいて経験した早産帝切症例を解析し,帝王切開時の子宮切開方法について検討した.
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