今月の臨床 妊娠のリスク評価
妊娠・分娩歴とリスク評価
竹田 省
1
,
江良 澄子
1
,
浅岡 健太郎
1
1埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター
pp.965-969
発行日 2006年7月10日
Published Date 2006/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100746
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はじめに
妊娠のリスク評価は,既往妊娠・分娩歴,既往症・合併症の聴取からはじまる.特にpoor obstetric historyを持つ妊婦は十分に注意して管理する必要がある.前回死産,児奇形,流早産,子宮内胎児発育遅延(IUGR),巨大児出産だけでなく,妊娠高血圧症候群や常位胎盤早期剥離合併など妊娠・分娩異常の詳細な病歴の聴取は,今回の妊娠・分娩のリスク評価に重要であり,それに基づく厳重な管理,準備により,より安全に分娩を迎えることが可能となる.また帝王切開既往分娩の場合,その適応のいかんによっては今回の妊娠分・娩管理方針にも影響する.
既往妊娠・分娩歴が今回の妊娠・分娩に及ぼす影響について述べるとともに,管理上の注意点につき解説する.
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