今月の臨床 性差医療
性差医療と薬剤
2. 処方薬剤にみる性差
上野 光一
1
1千葉大学大学院薬学研究院
pp.890-893
発行日 2006年6月10日
Published Date 2006/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100731
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はじめに
最近のEBM指向の研究から,本来の生理機能や加齢変化にも性差があり,同一疾患であっても男女ではその病態が異なることが次第に明らかとなってきた1).また,医薬品の体内動態や作用においても性差があるというさまざまな知見が報告されてきた2, 3).このようなことから,疾患や薬効・副作用における性差は,処方薬剤にも大きく影響することが予想される.しかしながら,医薬品使用における性差の実態について詳述した報告はほとんどない.そこで,医療機関から処方されている医薬品の使用頻度における性差の実態について調査・解析を行ったので紹介する.
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