今月の臨床 症例から学ぶ前置胎盤
前置胎盤における自己血の貯血と輸血
八並 直子
1
,
増崎 英明
1
,
石丸 忠之
1
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究発生分化機能再建学講座生殖病態生理学領域
pp.1383-1385
発行日 2004年11月10日
Published Date 2004/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100672
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
産科領域の手術では往々にして大量出血を余儀なくされる場合があり,結果として輸血を行わざるを得ないことがある.しかし同種血輸血には常に輸血後感染症,移植片対宿主病,あるいは輸血に伴う未知の合併症のリスクがつきまとう.近年これらの問題点を背景に各科領域で自己血輸血が行われており,産科領域においても大量出血の予想される症例に対して徐々に普及してきている.本稿では当科で施行している前置胎盤に対する自己血輸血の方法を紹介し,その有用性に関して文献的考察を加えて報告する.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.