今月の臨床 骨粗鬆症をめぐる新しい話題
予防・治療法
ビスフォスホネート製剤の使い分け
三木 隆己
1
1大阪市立大学大学院医学研究科老年内科学
pp.1116-1119
発行日 2005年8月10日
Published Date 2005/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100473
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はじめに
ビスフォスホネートにはエチドロネート,アレンドロネート,リセドロネートの3種類があり(表1),大規模臨床試験により有効性が明らかにされている.ただ,過剰投与では石灰化抑制作用があり,骨軟化症を生じる可能性があることから,エチドロネートが骨粗鬆症治療薬として健康保険の適用を受けたが,投与される患者数は急速には増えなかった.その後,骨折防止効果が多数症例に基づいた臨床研究やメタアナリシスにより科学的に明らかにされ,アレンドロネートやリセドロネートの健康保険適用とともに,徐々に服用患者数が増加しつつある.わが国では,ステロイド骨粗鬆症の診療に対する第一選択薬と位置づけられている1).これら3種類のビスフォスホネートをどのように使い分けるかについての科学的証拠はないが,服用方法,有効性の科学的証拠,副作用などに多少の違いがある(表1).
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