今月の臨床 腫瘍マーカー─基礎知識と診療指針
卵巣がん検診における腫瘍マーカーの意義
津田 浩史
1
,
杉山 徹
2
1大阪市立総合医療センター婦人科臨床腫瘍科
2岩手医科大学医学部産婦人科
pp.1365-1369
発行日 2005年10月10日
Published Date 2005/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100412
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はじめに
本邦での卵巣癌の罹患数は2015年には約12,000人,年齢訂正罹患数は10.2に達すると推測される.Silent killerと称される卵巣癌は初回診断時60~70%が進行癌で,5年生存率はIII/IV期で30%前後であり,婦人科癌のなかでは最も低い.一方,I期癌の5年生存率は90%を超えており,早期診断の重要性が認識される.卵巣癌の診断については最も有用な腫瘍マーカーCA─125を中心に検討されてきた.
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