今月の臨床 妊産婦と薬物治療─EBM時代に対応した必須知識
Ⅰ.総論
薬物の催奇形性の評価基準について
嶋田 美樹
1
,
小林 麻美
1
,
村山 純一郎
1
1昭和大学病院薬剤部
pp.400-403
発行日 2005年4月10日
Published Date 2005/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100213
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1 はじめに
妊婦を対象とした臨床試験は倫理的問題から実施困難である.したがって,薬物の催奇形性を評価するためには,催奇形の発現機序に関する基礎実験,動物を用いた生殖試験,薬物の胎盤通過性などの基礎情報と,臨床で得られる薬物曝露症例の出産結果,催奇形に関する疫学調査などの臨床情報を総合し有益性を判断して使用する.
妊娠中の薬の危険度を具体的に評価したものとして,①添付文書,②Food and drug Administration(FDA)薬剤胎児危険度分類基準(FDA Pregnancy Category),③オーストラリア基準などがあり本稿で概説する.
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