連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・9
Laparoscopic cystic adenomyomectomyを施行し,術後再発した1例
結城 広光
1
1平鹿総合病院産婦人科
pp.331-335
発行日 2006年3月10日
Published Date 2006/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100060
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症 例
患 者 : 17歳,高校生.初経は11歳,性交歴はなし.
主 訴 : 月経痛,右下腹部痛
既往歴・家族歴 : 特記事項なし.
現病歴 : 2002年10月頃から月経時以外にも右下腹部痛を認めていた.近医を受診し排卵痛として鎮痛剤を処方されたが効果はなかった.当院内科より2003年11月に当科を紹介された.問診にて下腹部痛は月経時に強く,強度の月経痛を認めるとのことであった.
現 症 : 双合診で,子宮自体に圧痛はなく,子宮から突出する右側腫瘤に圧痛を認めた(図1).MRIで血液成分を含む子宮筋層内腫瘤(35 mm)を,超音波検査で月経周期に伴い内容液の性状が変化する子宮筋層内嚢胞(34 mm)を認めた(図2).両側卵巣は正常であった.CA125は15.2 U/mlであった.
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