Japanese
English
特集 小児股関節(第22回先天股脱研究会より)
先天性股関節脱臼左右決定因子についての考察
Determinant of Laterality in Congenital Dislocation of the Hip
高橋 功
1
,
渡辺 真
1
,
柳沢 正信
1
,
岩瀬 育男
1
,
福田 茂
1
,
鈴木 信
1
,
秋山 精治
2
Isao Takahashi
1
1福島県立医科大学整形外科学教室
2福島赤十字病院産婦人科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical College
キーワード:
先天股脱
,
CDH
,
左右別決定因子
,
determinant of laterality
,
発生病因
,
pathogenesis
Keyword:
先天股脱
,
CDH
,
左右別決定因子
,
determinant of laterality
,
発生病因
,
pathogenesis
pp.689-693
発行日 1984年6月25日
Published Date 1984/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908675
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はじめに
古来,幾多の先天股脱発生論についての説が百花媚を競うように開花し,それが現在もなお咲き続けているものもあれば,萎れてしまったもの,また再び咲き直したものもある.しかしながら発生論という真理の高峰をめぐって,いまなお同心円上の軌道を限りなく回っている感がぬぐいきれない.本論文の主旨たる股関節脱臼の「左右を決定する因子」をさぐることは,遠大な発生論にかかわる意志は全くないのにもかかわらず,おのずとその論議に足を踏み入れてしまうことになり,緊張感と畏れの前に戦慄すら覚える.今回の調査から先天股脱の左右決定因子について,ひとつの考察を加える機会をえたので諸兄の批判を乞い,あらたな討論開始への契機となれば幸いである.
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