Japanese
English
論述
先天股脱の年次別発生頻度と地域別頻度—福島保健所管轄下地域における過去10年間の調査結果
Yearly Fluctuation and Regional Difference of CDH: Result of Survey in the Region under FukushimaHealth Center during the Last Ten Years.
渡辺 真
1
,
柳沢 正信
1
,
福田 茂
1
,
高橋 功
1
Makoto Watanabe
1
1福島県立医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical College
キーワード:
先天股脱
,
congenital dislocation of the hip
,
頻度
,
incidence
,
年次別頻度
,
yearly fluctuation
,
地域別頻度
,
regional difference
,
予防
,
prevention
Keyword:
先天股脱
,
congenital dislocation of the hip
,
頻度
,
incidence
,
年次別頻度
,
yearly fluctuation
,
地域別頻度
,
regional difference
,
予防
,
prevention
pp.719-724
発行日 1987年6月25日
Published Date 1987/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907643
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抄録:新生児期における股オムツの導入による先天股脱の発生頻度の推移および地理的環境の異なる地域での発生頻度の差異を調査して以下の結果を得た.調査期間は昭和51〜60年の連続10年間,対象は小学校就学児童(昭和44〜53年生れ)46,161名,地域は福島市(市街部および農村部)と飯野町・川俣町(山間部)であった.
1)発生頻度は市街部2.02%,農村部2.39%,山間部3.53%で山間部に高頻度であった.2)股オムツの導入により三地域とも頻度は以前の約1/3に減じた.3)先天股脱の内訳は市街部と農村部では脱臼が約1/3であるのに対し,山間部では脱臼が約1/2を占めていた.4)乳児が出生後2,3カ月あるいは4カ月をすごす時期が寒い時期に高頻度であった.5)山間部の高頻度は寒さが影響しているものと推測された.6)出生後2,3ヵ月あるいは4ヵ月の間の環境(育児など)が重要な成因因子となっているものと思われた.
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