境界領域
整形外科に必要な脳波の知識
喜多村 孝一
1
,
朝倉 哲彦
1
Koichi KITAMURA
1
,
Tetsuhiko ASAKURA
1
1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科
pp.374-384
発行日 1972年5月25日
Published Date 1972/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908481
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はじめに
整形外科の領域では,従来,筋電図の活用が重んじられ,脳波に対する関心は比較的うすい傾向があつた.対象となる疾患の構成から当然のことであつたといえよう.しかし,近年では,頸部外傷が,同時に脳外傷とくに脳幹損傷を伴なうことが多いと指摘され,にわかに脳波に対する関心も高まつてきたようである.
本稿では,整形外科医に必要な脳波の知識を述べることになつているが,すでに数多くの脳波書が刊行,流布されており,それらを通読された方も多いに違いない.しかし,多忙な診療のために,脳波専門書をひもとく余暇のない方々もあろうと考えられ,ここには,そのような読者のために,臨床脳波に関するごく一般的,基本的事項を記述し,向後の診療に役立てていただきたいと思う.
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