Japanese
English
シンポジウム 変形性膝関節症の病態からみた治療法の選択
軟骨変性と滑膜炎への対応
Pathophysiology and Management of Cartinage Degradation and Synovitis in Osteoarthritis
井上 一
1
,
西田 圭一郎
1
,
土井 武
1
,
松尾 真嗣
1
,
吉田 晶
1
Hajime Inoue
1
1岡山大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Okayama University School of Medicine
キーワード:
osteoarthritis
,
変形性関節症
,
cartilage degradation
,
軟骨変性
,
synovitis
,
滑膜炎
Keyword:
osteoarthritis
,
変形性関節症
,
cartilage degradation
,
軟骨変性
,
synovitis
,
滑膜炎
pp.125-132
発行日 2000年2月25日
Published Date 2000/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908366
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要旨:変形性関節症(OA)では関節軟骨の変性・破壊に伴い,その基質成分であるプロテオグリカン(PG)やコラーゲンの分解産物あるいはフィブロネクチンフラグメントの関節腔内への遊離が起こり,二次性滑膜炎を引き起こす.ここで産生された各種蛋白分解酵素やサイトカインは関節液を介して,さらに軟骨破壊を進展させる一方で,血液-滑膜関門の破綻を招来し,関節水症の原因となる.従って,OAへの対応は軟骨変性,滑膜炎の両者に対して払われるべきであり,個々の軟骨細胞の基質代謝,あるいは滑膜炎の病態を理解した上で,関節の全体的な生理機構を改善することを目標とすべきである.
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